2015年02月09日
なぜ人間はガンになるのか
間 黒助です。
ガンとは、
人間にとってどういう存在なのでしょうか。
ガンがどのようにして生じるのかについては、
世界中の研究者の長年の研究のおかげでかなりのことが分かってきました。
ガン細胞のもとになっているのは実は正常な細胞です。
細胞の中には遺伝子があって細胞の性質を決めています。
その遺伝子の並び方に異常が起こることが原因で、
正常細胞がガン細胞になるといわれています。
遺伝子の並び方に異常を生じさせる原因には、
いわゆる発ガン物質や放射線被爆などがありますが、
何の理由もなく突然異常が生じる可能性も常に少しだけあります。
ガン細胞は、
正常な細胞からいきなり生じるのではありません。
人間の遺伝子には細胞分裂の際に間違いが起こりやすい部分があって、
そのうちのある一定のパターンで間違いが起こったときに、
ガン細胞としての性質が現れます。
こういうパターンになるとガンになる、
というプログラムが遺伝子の中にあらかじめ隠されているというわけです。
なぜガン細胞になるための遺伝子の並び方があらかじめ用意されているのか、
今のところ解明されていません。
ガンが成長したり転移したりする仕組みは、
これまで思われていた以上に非常に巧妙のようです。
最近の研究では、
ガンのかたまりは1種類の細胞ではなく、
その中には “ ガン幹細胞 ” をはじめとした数種類の細胞があり、
全体として生き延びるための役割分担をしていることも分かってきました。
また、
転移する能力のないガン細胞から、
転移するガン細胞に変わるときには、
劇的に細胞の性質が変化することや、
転移する先の細胞にマイクロRNAという遺伝子情報をあらかじめ送り込んで、
転移を受け入れる準備をさせていることも分かってきました。
ガンは加齢とともに発症することが多く、
寿命が今よりずっと短かった時代には、
ガンで死ぬ人はそう多くありませんでした。
そもそもガンに限らず、
多くの病気は加齢によって増えてきます。
人類は長寿を手に入れた一方で、
様々な病気を抱えることになりました。
病気になるのは、
長生きできるようになったからこそという側面もあるのです。
そう考えると、
加齢に伴い何らかの病気になるのは、
ある意味、当り前のことだといえます。
歳をとるにつれて、
ほとんどの人は何らかの病気を抱えながら生きていきます。
病気になってくよくよするのは、
完璧な健康体を求める気持ちが強いからでしょう。
でも歳をとれば体が衰えたり、
調子の悪いところが出てきたりするのはある意味、仕方のないことで、
そういうものだと思ったほうが楽かもしれません。
長生きした分だけ病気になる確率が増えるのも当然のことなのです。
ガンもそういった数多くある病気の1つです。
あまり特別視して、
必要以上に怖がったり嫌ったりするほどのことでもありません。
Posted by ブラックジャックの孫 at 18:54
│人間はなぜガンになるのか
この記事へのコメント
ブラックジャックさん、なんだか安心しました。また5月に2年半検査控えていますが、転移、再発してない事祈ってます。
いつも貴重な情報ありがとうございます。
いつも貴重な情報ありがとうございます。
Posted by なお at 2015年02月12日 21:58
なお さん
前向きにいきましょう。
前向きにいきましょう。
Posted by ブラックジャックの孫
at 2015年02月13日 18:05
