2015年04月22日

死の受け止め方をイメージする



間 黒助です。




命に終わりがあること、

誰もがいつかその日を迎えるということを、

その直前ではなく、

もっと早い段階から意識することができれば、

終わりに向かってどのように生きていきたいのかを、

考える時間や気持ちのゆとりができます。


ガンという病気は、

テレビドラマや映画、

小説の中で大切な人の命を奪う病気として登場することが多いので、

これまでにも漠然と、

“ 自分がガンになったら ”

というようなことを考えてみた方もいるかもしれません。

いつかは命の終わりが迫ってくるということも、

もちろん皆、知ってはいます。

でも当事者ではないままに頭の中で描いていた想像と

実際に自分が直面したときとでは、

想像していたときの何倍も大きなショックとなるでしょう。


だからいくら前もって考えておいても無駄だよ、

と思われるかもしれませんが、

いざというときに、

頭でひと通り考えてみたことがあるという経験が、

とても大事な役割を果たしてくれます。

頭で考える段階を経ていると、

実際に直面した時に理解がしやすくなるのです。


自分がガンになることや、

いずれは命の終わりを迎えることなど全く考えもしないで、

自分の人生はこの先も順風満帆だと思っていて、

ある日突然、命の終わりという現実がつきつけられるのに比べると、

過去に1度でも考えたことのある方が、

予習で来ている分、

受け止めやすくなるように思うのです。


多死社会についても同じです。

厚生労働省やマスメディアでは、

2025年問題と名前を付けて、

団塊の世代が後期高齢者ゾーンに入ってくると、

病人や死者も増大するという試算をしきりに発表しています。

これによって、

皆でその状況を予習できているわけですから、

将来を考えれば逆にとてもありがたいことだと思います。


厳しい現実は、

予習を繰り返して常識にまでしておかないと、

実物がやってきたときに太刀打ちできません。

多死社会がやがて訪れることは避けられません。

それを当り前のように受け止め理解した上で、

どうすれば皆が不幸にならないでいられるのかを考えていく必要があるのです。


とはいえ、

人は誰でもいつ来るかわからない死に備えて、

“ いつかは死ぬ ”

という覚悟を持つべきだ、

そのときに焦らないようにいつ死んでも悔いがないような生き方を、

常に心掛けなければいけない……などと、

そんな張りつめた生き方は、

それはそれで本人も周りも大変だと思います。


ただぼんやりとでも、

漠然としたイメージでもいいから、

“ いつかはそれに飲み込まれる日が来るんだ ”

ということを認識しておいた方がいいと思います。

実際に自分が病気になって、

命の終わりが具体的に見えてきたときに、

「ついにこの時が来たか」

くらいの気持ちで、

そのことを受け止められるような心の準備ができていればいいな、

と思うのです。


これまで色々なやり取りの中で、

多くの人の命の終わりと向き合ってきました。

一般の方に比べれば、

死を身近なものとして感じています。

それでも結局、

自分が本気で死について考えることができるのが、

自分自身の死が迫ったときになると思います。


死については、

“ ちょうどよく ” 考えたり、

“ ちょうどよく ” 恐れたりできればいいと思います。

過剰に恐れたり、

逆に軽く考えたりではなくて、

ちょうどよく向き合う態度が、

いちばん良い結果をもたらすように思うのです。




死の受け止め方をイメージする






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間 黒助





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