2013年09月29日

玄米菜食は栄養不足の偏り食



間 黒助です。




世間では、

ガンになってしまったときの食事がたくさん提唱されています(サプリメントを含む)。


患者さんの間で極めて人気の高い食事療法は、

何と言っても 『 玄米菜食 』 でしょう。




玄米菜食は、

江戸時代に脚気対策として使われました。


江戸は徳川幕府によって、

江戸湾(現在の東京湾)の奥の湿地帯をわざわざ埋め立てて造られた都市です。

土木工事は、

当時のことですから人力です。

関東近隣から農家の次男、三男が大量に動員されました。


そのため、

江戸には独身者がたくさんいました。

この人達は自宅では野菜と玄米食でしたが、

江戸では武士階級が多いために白米の味を覚えてしまいます。


古くからの住民と違って、

江戸湾の魚介類、海藻類には無縁です。

たちまち脚気にかかります。


但し、

脚気の原因は、

ビタミンBの欠乏だけではありません。

低たんぱく食とキツイ肉体労働、飲酒も原因です。


脚気で労働力として使えなくなると田舎へ送り返されます。

ここでは玄米と野菜が主な食事の玄米菜食です。

働けず(肉体労働ができず)に現金収入が無くなるためお酒も止まります。


結果、

偶然ですが脚気の原因となる要素が無くなります。

すると脚気はしばらくすると回復するというわけです。

かくして玄米菜食は、

脚気対策の特効薬として祭り上げられました。


本当のことを言えば、

田舎に帰った後、

脚気でそのまま死んでしまう人の方が遥かに多かったのでしょうが、

助かった例だけが強調されているのは今と変わりません。


脚気に対するこの “ 玄米菜食信仰 ” は明治時代にも引き継がれ、

今度は “ 脚気感染症説 ” と争うことになります。


明治時代は、

細菌が病気の原因として脚光を浴びた時代ですが、

ここでもビタミンB原因説が勝利します。


今度は軍隊に徴兵された農家の次男、三男が脚気の餌食になりました。

軍隊は、

「米の飯が食える」

を売り文句にして徴兵しました。

また同じことが起きて、

兵隊は脚気でバタバタ倒れ、

長期の訓練がないと兵隊が使い物にならない海軍では、

それこそ戦争どころじゃない事態になりました。


※日清戦争当時の陸軍では戦闘での死者より脚気による死者の方が多かった。


ビタミンB原因説に基づいた対策でかろうじて何とかなったわけですが、

その後も明治の軍人には脚気で亡くなる人が続出します。


やはり、

ビタミンBだけが原因ではないのです。

低たんぱくと飲酒など、

全体として歪んだ食事だと、

複数の不利要因と自然に結びついて、

最後に脚気という悪い結果が下されるのです。


にも関わらず、

玄米菜食はすっかり不動の健康法となりました。




脚気対策はともかくとして、

ガン対策としての玄米菜食はどうなのでしょうか。


『 低たんぱく食 』

『 単調で偏食の面が強い 』


この2点を考えるだけでも、

あまりいい食事ではないのが分かります。


例も1つ出しましょう。


70代の女性の事例です。


あるとき肺ガンが見つかり、

肉食禁止の玄米菜食の食事療法を始めると同時に、

抗がん剤治療を行いました。

しかし、

しばらくしてあまりの苦しさに抗がん剤治療を中止しました。

「次は抗がん剤を別のものに変えてみましょう」

と医師に言われて、

それ以上の標準治療を拒否しました。


その時点で、

病前52kgの体重が、

玄米菜食と抗がん剤治療で39kgになっていました。


また、

人の話を聞いてもうまく理解できず、少し前の話は忘れてしまい、同じ話の繰り返しもします。

ほぼ認知症になりかけていました。


そこでガン治療には超高濃度ビタミンC療法、

玄米菜食をバランスの良い糖質制限食に変えるよう助言しました。

当初はなかなか食べ物が喉を通らず、

頻繁に咳込んでいたようですが、

徐々に改善し食べられるようになりました。

しばらくして体重を量ると6kg増加したと連絡がありました。

認知症の初期症状も消えて、

ほぼ普通の思考力・判断力を取り戻しました。


この方は、

玄米菜食による食事療法と、

抗がん剤治療の併用により、

体重が急速に13kgも減ったわけで、まさに死ぬところでした。

しかし現在は、

胸水も消えて、咳込みや息切れもなくなり、

平穏な生活を取り戻しています。




玄米菜食は栄養不足の偏り食






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間 黒助





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Posted by ブラックジャックの孫 at 21:45 │間違いだらけの食生活
この記事へのコメント
玄米にはフィチン酸など自然毒が含まれていますが玄米を発芽及び発芽状態にすればすべての毒は消えて栄養状態も変わり結果も変わったのではないでしょうか
Posted by 柘植久 at 2020年10月26日 23:02
柘植久 さん、


白米はもちろん、玄米を食べなくても人間は生きていけます。

むしろ糖質の多い食材ですのであまり食べないほうがいいくらいです。

しかし現在の食事という概念は、

生きるためというよりも嗜好品のような概念ですので、

生きるためだけに栄養の観点だけで食事するのも味気ないですし、

美味しいものを食べるという行為はやめられませんよね。

下記のURLの記事をご一読ください。

玄米の栄養分について書いてあります。

少しでも参考になれば幸いです。

https://kurosukehazama.ti-da.net/e5382635.html
Posted by ブラックジャックの孫ブラックジャックの孫 at 2020年10月27日 09:47