てぃーだブログ › ブラックジャックの孫 間 黒助 の ガン治療研究ブログ › ガンやガンの新しい治療法に関するニュース記事 › 乳がんに朗報!世界初「ホウ素中性子捕捉療法」による試験的治療がスタート

2023年06月29日

乳がんに朗報!世界初「ホウ素中性子捕捉療法」による試験的治療がスタート



間 黒助です。

本日こんなニュースがありました。




日本人女性の9人に1人が罹患(りかん)すると言われる乳がん。

「がんの統計2022」によると、

2021年に新たに乳がんを患う人は9万4400人と予測されている。

同年の死亡者数も1万4908人に上った。

そんな乳がんに新たな武器が加わりそうだ。

それがホウ素中性子捕捉療法(BNCT)だ。

世界で初めて、

BNCT用加速器型中性子照射装置システムによる、

放射線治療後の再発乳がんに対する試験的治療をスタートさせる、

江戸川病院(東京都江戸川区)放射線科部長の、

黒崎弘正医師に話を聞いた。

「BNCTとは、

点滴によりがん細胞に取り込まれたホウ素と、

体外から照射された放射線の一種である、

中性子により生じる核分裂エネルギーを利用して、

がん細胞を破壊する治療法です。

中性子は他の放射線と違って直進性がない。

そのため照射領域を厳密に合わせる必要がありません。

放射線の粒子をがん細胞にぶつけて破壊する、

これまでの放射線治療とはまったく異なるメカニズムによって、

がん細胞を攻撃するので、

正常細胞へのダメージが起こりにくく、

身体への負担が少ないのが特徴です」


ただし、

中性子は体表面から6cm程度にまでしか届かない。

そのため、

2020年6月に始まった公的保険によるBNCT治療の対象は、

切除不能な局所進行または局所再発の頭頚部がん。

試験的に行われている治療も、

皮膚がんといった患者数の少ない疾患にしか使われてこなかった。

「今回、皮膚から近く、

がん患者数の多い乳がんの患者に対してBNCTが、

試験的とはいえ、

治療がスタートすることはとても意義深いことです(都内のがん治療医)」


現在、

公的保険によるBNCTでの頭頚部がん治療が可能な施設は、

南東北BNCT研究センター(福島県郡山市)と、

大阪医科薬科大学関西BNCT共同医療センター(大阪府高槻市)。

施設の導入が進み試験的に治療が行われているのは、

今回スタートする江戸川病院のほかは、

国立がん研究センター中央病院(東京・築地)がある。

筑波大学、岡山大学、京都府立大学、

湘南鎌倉総合病院でも施設導入が進んでいる。


そもそもBNCTの原理は、

1936年に米国の物理学者により報告され、

50年代に米国で頭頚部がんの試験的治療がスタート。

当初はBNCTに用いられる中性子は原子炉を使ってつくられていたという。

「しかし原子炉では大型施設が必要で莫大な費用がかかり、

常に核物質を保有するなど医療施設としては非現実的。

そこで原子炉に代わる中性子源として、

加速器による中性子源の開発が進められてきたのです。

現在は、BNCT治療は加速器により行われています」


BNCTは現在、日本が最先端であり、

BNCT用加速器型中性子照射装置システムによる、

再発後、乳がんの治療は、

今回が恐らくは世界初ではないか、と黒崎医師は言う。

「2020年には、

国内で乳がんの放射線治療後に、

再発された患者さんのBNCTが行われましたが、

このときは原子炉型による中性子照射装置システムでの治療でした。

原子炉型だと、

研究所を一時的に医療機関にして治療が行われることになります。

しかし我々のような病院設置型BNCT用加速器型中性子照射装置システムでは、

病院と一体化されているため、より安全に治療が行えます」


最初の治療は7月5日にスタートする。

患者は70代で、

数年前に乳房全摘手術と放射線治療を受けた後に再発したという。

「乳がん治療では、

乳房温存療法は乳房全摘と同等であることが知られていますが、

それは乳房温存手術後に放射線療法を加えることにより達成されます。

また高リスクの乳房全摘手術後に、

術後放射線照射が予後を改善することも知られています。

それだけ乳がん治療において放射線治療は大きな武器となっているのです」


ところが、過去に放射線治療の既往がある場合は、

同一部位への再照射は原則禁忌となっている。

正常細胞には一定の限度を超えると、

不可逆的変化を来す耐容線量があり、

一連の照射ではその限度近くまで照射されていることが多いからだ。

「しかし、BNCTは先述したように、

これまでの放射線とはまったく異なるシステムでがん細胞を破壊し、

理論的に正常細胞にほとんど影響を与えません。

そのため、

放射線治療をすでに行った乳がん患者さんにも試すことができます。

つまり、標準治療が尽きた乳がん患者さんに、

有望な新たな武器を提供することができるかもしれないのです」


黒崎医師のチャレンジに大いに期待したい。




<6/29(木) 9:06配信 日刊ゲンダイデジタル>




乳がんに朗報!世界初「ホウ素中性子捕捉療法」による試験的治療がスタート




※ガンについてや、

ガン治療に対して少しでも疑問に思ってること、

ご質問やご相談のある方は、

ブログのコメントにお書きになるか、

または下記のメールアドレスにメール下さい。

真摯なご質問・ご相談には必ず返信致します。

※携帯電話からメールする際はパソコンからメールが届くように設定してて下さい※



【間 黒助へのご質問・ご相談はこちらまで】

kurosukehazama@yahoo.co.jp



ブログのコメントは “承認後に受け付ける” の設定になってますので、

コメントに書いた内容がいきなり公開されることはありません。

公開を控えて欲しい場合はそう書いてもらって結構です。

公開を控えて欲しいというブログのコメントへの返答は、

質問内容を控えてブログの 『コメントへの返答』 カテゴリーで随時アップします。


少しでも心配事があるなら遠慮せずにコメントください。

そんな少しのことで今後が、未来が変わるかもしれません。


僕がご相談やご質問に対してどう返答しても決めるのは自分です。

そのためには少しでも情報を集め、

後悔しない選択をして下さい。


少しでもお役に立てればと思っております。




間 黒助