2013年12月03日
インスリンの働きが正常であればケトン体が増えても怖くない
間 黒助です。
『 ガン細胞が利用できないケトン体 』
『 エネルギー源としての脂肪 』
『 ブドウ糖が枯渇すると脂肪が燃焼し始める 』
『 ブドウ糖の代替エネルギーになるケトン体 』
の続きですが、
“ ケトーシス (ケトン症 : ketosis) ” という症状がありますが、
これは、
血中のケトン体が増加した状態のことを言います。
ケトン体のアセト酢酸とβ‐ヒドロキシ酪酸は酸性が強いため、
ケトーシスになると、
血液や体液のpHが酸性になります。
このように、
ケトン体が増えて血液や体液が酸性になった状態を 『 ケトアシドーシス 』 と言います。
そして、
主に1型糖尿病の患者さんに起こる、
糖尿病性ケトアシドーシスというものがあります。
これは、
インスリンが不足した状態で脂肪の代謝が亢進し、
血中にケトン体が蓄積してアシドーシス(酸性血症)をきたすというもので、
酷くなると意識障害を引き起こし、
治療しなければ死に至ります。
こうした症状があるため、
糖尿病の人にとっては、
血液中のケトン体濃度の上昇が糖尿病の悪化を示すサインとして知られており、
「ケトン体は体に悪い物質だ」
と思われがちです。
しかし実際のところ、
インスリンの働きが正常である限り、
ケトン体は極めて安全なエネルギー源だと言えます。
なぜなら、
ケトン体は日常的に産生されているものであり、
尚且つ、
肝細胞と赤血球(ミトコンドリアが無い)を除くすべての細胞でアセチルCoAに変換され、
生理的なエネルギー源として利用できるからです。
なお、
ケトン体はブドウ糖や脂肪酸よりも優先的に利用されます。
糖質を普通に摂っている人の血中ケトン体(アセト酢酸とβヒドロキシ酪酸の合計)基準値は、
26~122 μmol/ℓ ですが、
絶食した場合などは、
血中ケトン体が数日で基準値の30~40倍もの高値になります。
それでもインスリンの作用が保たれている限りは問題ありません。
断食や糖質制限に伴うケトン体産生の亢進は生理的なものであり、
一時的に酸性血症(アシドーシス)になることもありますが、
血液の緩衝作用によって正常な状態に戻ります。
ケトン体の増加が怖いのは、
あくまで糖尿病など、
インスリンの作用不足がある場合に限るのです。

※ケトン体と脂肪酸の代謝ですが、
中性脂肪が分解されると脂肪酸とグリセリンが生成されます。
脂肪酸はそのまま筋肉に取り込まれ、
β酸化によってATPが産生されエネルギーとなります。
一方、脂肪酸は肝細胞に取り込まれて、
β酸化によってアセチルCoA → ケトン体の合成へ進みます。
肝細胞内の脂肪酸濃度が増えると、
アセチルCoA → TCAサイクルの方向へは進まずに、
ケトン体産生へ向かいます。
肝臓で産生されたケトン体は水溶性で、
神経・筋肉細胞へ取り込まれエネルギー源となります。
この代謝過程にインスリン分泌は全く必要がありません。
※一方、血糖が筋肉細胞で利用されるためにはインスリン分泌が必要ですが、
神経細胞で利用される場合にはインスリンは不要です。
ヒトのエネルギー代謝の2/3は心筋・骨格筋・平滑筋で消費され、
残りは神経細胞です。
これらのほとんど全てをケトン体・脂肪酸でまかなえます。
神経細胞は脂肪酸を利用できませんが、
神経と筋肉細胞はケトン体を利用できます。
ちなみに血糖しか利用できないのは網膜細胞と赤血球です。
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Posted by ブラックジャックの孫 at 09:41
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