2013年05月08日

貪食細胞マクロファージ



間 黒助です。




体内に侵入した異物を排除する 『 自然免疫 』 の働きは、

顆粒球とは種類が異なる白血球 『 単球 』 によって担われています。


単球は、

血液中では丸い形をしていますが、

組織に出ると 『 マクロファージ 』 というアメーバ状の貪食細胞に変化します。

異物に遭遇すると、

異物を追いかけて組織内に移行し、

この時にマクロファージに変身を遂げるのです。


マクロファージは、

異物を組織内に取り込み、

補足した異物をじっくりと時間を掛けて料理していきます。

ここまでは顆粒球とそれほど変わらないのですが、

マクロファージはその過程で、

さらに別の種類の白血球 『 リンパ球 』 に、

異物の存在やその情報を知らせる 『 抗原提示 』 を行うのが特徴的です。

このように、

別の免疫細胞に異物の存在やその情報を知らせる働きを持つ細胞を、

『 抗原提示細胞 』 と呼びます。


マクロファージはその代表格ですが、

同じ単球から変化する 『 樹状細胞 』 も、

その抗原提示細胞の1つです。

異物を捕食する能力はマクロファージに比べて弱いですが、

分解した異物のたんぱく質を細胞表面に並べ、

リンパ球に敵の存在や特徴を知らせる抗原提示能力は、

マクロファージより強いです。

そのため、

この樹状細胞を主役にして使う免疫治療もあります。


マクロファージは好球中と違い、

異物を消化した後もアポトーシスをしません。

仕事を終えたら、

すぐに次の標的に向かっていきます。

その様子が、

異物を貪り食う様に例えられて 『 貪食細胞 』 と呼ばれるのです。


この他、

マクロファージは体内で不要になった老廃物、

例えば損傷した細胞や死んだ細胞、

あるいは役目を終えた赤血球などを処理する仕事も受け持っています。

また、

ガン細胞を見付けた場合には、

自ら直接攻撃を仕掛けることもあります。


さらには、

マクロファージは、

自他の細胞に様々な命令を伝えるシグナル伝達物質を生成する能力も持っています。

特定の刺激を受けると、

ガンに対する免疫系のシステムを機能的に働かせたり、

あるいは逆に、

そうした働きを阻害したり抑制したりする命令を伝える能力があります。

ガン細胞はこの部分に浸けこんでくるのです。




貪食細胞マクロファージ




貪食細胞マクロファージ





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Posted by ブラックジャックの孫 at 12:15 │ガンになったら