2016年01月29日
医師・病院に自分の希望を伝える
間 黒助です。
患者さんと医師は、
完全にわかり合うことはできないかもしれません。
でも同じ方向を向いて進んでいくことはできるはずですし、
それを目指すべきだと思います。
患者さん側は、
自分がどのようなことを大切に思っているのか、
何を優先させたいのか、
考えていることがあればハッキリと医師に伝えてください。
残りの時間の長さなのか、
自由に動ける時間の質なのか、
治療によって制限される時間や体力なのか、
かかる費用と治療効果のバランスなのか、
どこでどのように過ごしたいと思っているのか、
自分の問題として真剣に考えて、
医師にしっかりと理解してもらいましょう。
医師との人間関係を深める最も重要な手段は、
やはり会話だと思います。
ものや情報のやり取りをするというのは、
たいていの場合、
一方が得をすると、
もう一方が損をするというような関係ができてしまいがちです。
ところが会話というものは不思議なもので、
自分も得をして、
相手も得をするということが可能です。
ただし、
お互いが自分の要望や価値観ばかりを前面に出して会話をすると、
ぶつかり合ってしまうこともあります。
患者さんの人生の問題について話し合うのですから、
医師はまず患者さんの話を “ 聴く姿勢 ” が大事かなと思います。
その上で、
『 安心・納得・満足』 が増えるように心掛けると、
会話によって生み出されるプラスを最大にできるのではないかと思います。
医師は患者さんと向かい合ったとき、
ついつい事実を正確に伝えることに重きを置いてしまい、
忙しさも手伝ってよどみなく伝えようとしがちです。
全てを伝え終えると患者さんも理解できたと思い、
満足を覚えてしまったりします。
でもその会話の結果、
実は患者さんの心の中では大きな絶望が生まれていたなんてことになったら、
大きなマイナスを生じさせてしまいます。
全国の病院で医療従事者向けに毎年開催されている緩和ケアセミナーでは、
患者さんとの会話のロールプレイ訓練を行っていますが、
その中で沈黙の時間を大事にすることを教えています。
話していいる途中で相手の気持ちが沈み、
黙りこんでしまったときには、
こちらも沈黙で付き合います。
そういう沈黙に耐えるのが得意でない医師が結構多いのですが、
沈み込んで黙っている相手を無視して、
こちらのペースで話を進めてしまうと、
患者さんの気持ちは置き去りにされてしまいます。
患者さんのほうも、
医師の説明がどんどん進んでいって、
受け止めるのがしんどくなってしまったときや、
少し立ち止まって考えてみたいと思ったときには、
「先生、ちょっと待ってください」
と言う勇気を持ってほしいと思います。

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少しでもお役に立てればと思っております。
間 黒助
Posted by ブラックジャックの孫 at 14:14
│ガンになったら
この記事へのコメント
こんにちは、初めてコメントさせていただきます。
医師との会話、私もとても重要だと思っています。
ですが、価値観の違いや言葉選びなどでもうこの先生とは話したくないと思ってしまう先生もいます。
患者の話や願いを曲解して受け止めたうえ後の話をそれ前提で話すのでもう話すのは止めようとなるのです。
主治医を信頼出来なければ患者はとてつもなく苦しくなります。私のように田舎に住んでいると大学病院に必ず送られます。そこしかないのです。
こんなときやはり医療格差を感じてしまいます。
田舎では医師を選べません。
医師との会話、私もとても重要だと思っています。
ですが、価値観の違いや言葉選びなどでもうこの先生とは話したくないと思ってしまう先生もいます。
患者の話や願いを曲解して受け止めたうえ後の話をそれ前提で話すのでもう話すのは止めようとなるのです。
主治医を信頼出来なければ患者はとてつもなく苦しくなります。私のように田舎に住んでいると大学病院に必ず送られます。そこしかないのです。
こんなときやはり医療格差を感じてしまいます。
田舎では医師を選べません。
Posted by まさこ at 2016年01月29日 15:45